最近、お店でこんな質問を受けることが増えてきました。
「2027年問題ってニュースで見たんですけど、エアコンって本当に高くなるんですか?」
(正直に言うと……高くなります。かなりの確率で)
4年間、家電量販店でエアコンを売ってきた立場から、今回はこの問題をできるだけわかりやすく解説します。「結局どうすればいいの?」まで書きますので、最後まで読んでみてください。

2027年問題とは何か
大きく2つの話が重なっています。
① フロン規制の強化
エアコンの内部には「冷媒」と呼ばれるガスが入っています。従来のエアコンに多く使われてきたR410Aというガスは、地球温暖化への影響が非常に大きい物質です。
国際条約(モントリオール議定書のキガリ改正)にもとづいて、日本でもこの冷媒の生産・輸入量が段階的に削減されています。2027年前後はその削減が一段と強まる節目の時期にあたります。
(簡単に言うと、材料が減るから作るコストが上がる、ということです)
現在のエアコンはR32という比較的環境負荷の低い冷媒への切り替えが進んでいますが、この移行コストも価格に反映されてきています。
② 省エネ基準の強化(2027年度目標)
もう一つが、国が定めるトップランナー基準と呼ばれる省エネ規制です。2027年度を目標に、エアコンにはさらに高い省エネ性能が義務づけられます。
省エネ性能を上げるには、部品や設計にコストがかかります。メーカーはその開発費を製品価格に乗せてくることになります。
実際にどのくらい高くなるの?
📈 2027年前後の価格イメージ
| 時期 | 目安価格(6畳用) | 状況 |
|---|---|---|
| 〜2026年 | 5万〜8万円台 | ✅ 今が買いどき |
| 2027年〜 | 値上がりの可能性大 | ⚠️ フロン規制・省エネ基準強化 |
※ 価格は店頭での感覚値です。メーカー・機種によって異なります。
正確な数字はメーカーも明言していませんが、店頭で仕入れている感覚では10〜20%程度の値上がりは十分あり得ると思っています。
たとえば今10万円のエアコンが、2027年以降に買おうとすると11〜12万円になっているかもしれない、というイメージです。
(設置工事費は別途かかりますから、トータルで見ると差額はけっこう大きくなります)
また、規制が強まる移行期は部品の供給不足も起きやすく、「欲しいモデルが品薄で買えない」という状況になる可能性もあります。実際に過去のエアコン規制切り替え時も、一時的に在庫が逼迫したことがありました。
今買うべき人・待っていい人
全員が今すぐ買い替えるべきかというと、そういうわけでもありません。
今買ったほうがいい人
- 今のエアコンが10年以上経っている
- 冷えが悪い・電気代が高いと感じている
- 今年の夏、確実に使う予定がある
古いエアコンは省エネ性能が低く、電気代がかさみます。買い替えで電気代が月2,000〜3,000円下がるケースも珍しくありません。2027年まで待つより、今替えたほうがトータルで得になることも多いです。
もう少し待っていい人
- 購入から5年以内で、まだ問題なく動いている
- 賃貸で、エアコンは大家負担のケース
今おすすめの機種・選び方
| メーカー | シリーズ | 一番の強み | こんな方に |
|---|---|---|---|
| ダイキン | E・Cシリーズ | 壊れにくい・修理対応◎ | とにかく長く使いたい方 |
| パナソニック | エオリア CSシリーズ | ナノイーXで空気清浄 | 空気の質が気になる方 |
| 三菱電機 | 霧ヶ峰 Sシリーズ | 静音性が高い | 寝室・静かさ重視の方 |
| ダイキン | うるさら | 加湿機能付き・冬も快適 | 乾燥が気になる方 |
| 日立 | 白くまくん Xシリーズ | 凍結洗浄でお手入れ楽 | 掃除の手間を省きたい方 |
「じゃあ今買うなら何がいいの?」というのが一番知りたいところだと思います。店員目線でお伝えします。
コスパで選ぶなら:各メーカーのスタンダードモデル
正直なことを言うと、10畳以下のお部屋ならスタンダードモデルで十分です。各メーカーのラインナップの中で中間グレードにあたるシリーズは、基本性能がしっかりしていて価格も抑えめです。
(お客様に「一番売れてるやつ教えて」と言われたら、だいたいここを案内しています)
- ダイキン:Eシリーズ・Cシリーズ(シンプルで壊れにくく、修理対応も手厚い)
- パナソニック:エオリア CSシリーズ(ナノイーXで空気清浄効果あり)
- 三菱電機 霧ヶ峰:Sシリーズ(静音性が高く、寝室向きの評判が良い)
電気代を重視するなら:上位グレード
初期費用は高くなりますが、長期で見ると電気代の差が出てきます。特に1日中エアコンをつけっぱなしにするご家庭には上位モデルが向いています。
- ダイキン うるさら:加湿機能付きで冬も快適。乾燥が気になる方に。
- 三菱電機 霧ヶ峰 Zシリーズ:センサー性能が高く、自動制御が優秀。
- 日立 白くまくん Xシリーズ:凍結洗浄機能でフィルター掃除が楽。
買う前に確認してほしい3つのこと
- 部屋の広さと畳数表示を合わせる:カタログの畳数はあくまで目安。木造・鉄筋、日当たり、階数で変わります。迷ったら1サイズ上を選ぶほうが無難です。
- 室外機の置き場所を確認する:意外と見落としがちですが、設置スペースがないと工事当日に困ります。
- 工事費込みの総額で比較する:本体価格が安くても、工事費が高いと逆転することがあります。
まとめ:迷っているなら今年がタイミング
2027年問題は「絶対に値上がりする」と断言できるものではありませんが、規制強化の方向性は確実です。加えて、今年の夏に間に合わせるなら、在庫が豊富な今(5〜6月)が一番選びやすい時期でもあります。
(7月になると人気モデルから売れていき、在庫が読めなくなります。毎年そうなります)
古いエアコンを使い続けている方は、ぜひ一度検討してみてください。何か迷ったことがあれば、コメントやお問い合わせからどうぞ。店員目線で正直にお答えします。
